研究アウトリーチ

高等教育機関に在籍する聴覚障害学生の修学上の困難には、聴覚の機能的損失に

起因する情報取得の難しさのみならず、他者とのコミュニケーションや人間関係の

問題が存在します。

その上、聴覚障害学生個人の聴力や教育歴、コミュニケーションの手段等は

さまざまであり、先に述べた困難がどのような背景をもつ聴覚障害学生において

起こりやすいのかを調べる必要があります。

そこで本研究では、質問紙調査を行い、多変量解析をとおしてその表象を探りました。

その結果、聴覚障害学生が感じる困難として「対人関係を中心とした困難」と

「講義理解を中心とした困難」の2点に分化が認められました。

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聴覚障害学生支援に対する取り組みのある高等教育機関の担当者に対し質問紙を配布し,

支援の実態について尋ねた。その結果,今日の聴覚障害学生支援は,従来の講義時の

情報保障,情報支援に加えて,聴覚障害学生の主体性の獲得等を支援する必要性が

意識されていることがわかった。その一方で,支援者の不足や,支援に対するノウハウの

不足が課題としてあった。今後はより教育機関の規模や性格にあわせた検討が必要である。

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聴覚障害学生の高等教育機関での修学上の困難として、グループワーク(以下GW)のように、

たくさんの人が同時に話すような場面では、聴覚障害学生は十分に参加できないことがあると

言われています。そこで、聴覚障害学生であっても聴覚障害学生でなくても、誰でもが議論に

加われるような方法について実践を通して考えてみました。e

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大学や短大、高専等の高等教育機関において、ノートテイクや手話通訳等によって、

聴覚障害学生を支援している学生が、現状の支援に対し改善を望んでいること、不足

していることがあれば、それは何であるのかを、支援現場で活躍する支援学生の皆さ

んに直接きいてきました。その結果、大きくわけて4つのことが求められていることが

わかりました。

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